どうも、Joe満(ミツル)です。
今回はPAの中でも最初に通る機材となるマイクロフォンについて触れていきたいと思います!!
カラオケなんかも含め、誰しもが一度は手にしたことがあるものと思います。
ちなみに前回の記事も御一読いただければと思います!!
マイクロフォンの役割
以前の記事にも書きましたが、おさらいしておきます。
マイクロフォンの最大の役割は、音という「空気の振動」を「電気信号」に変える役割になります!
音は、空気中を進んでいく際に、疎密波として伝達されていきます。言わば、空気の振動です。
しかし、空気の振動としては加工、調整などが容易に出来ないため、加工や調整のしやすい電気信号というものに変えてしまおうという訳です。
マイクロフォンの種類
そして、空気の振動をどのようにして電気信号に変えるか??という、変換の仕方により、大まかにマイクロフォンの種類が分けられています!!
今回は現在、主流となっているダイナミックマイクとコンデンサーマイクについてのみお伝えします♪♪
ダイナミックマイク(ムービングコイル)
PAの現場にて最も出番が多く、使い勝手の良いマイクが、このダイナミックマイクです。
その構造により、「ムービングコイル型」とも呼ばれます。
ダイナミックマイクの構造
ムービングコイル型のダイナミックマイクの構造について触れていきます♬
マイクの構造を語る上で、避けては通れないのが、フレミングの右手の法則です。
ラッパーが「チェケラッチョー」って言いながら作る手の形です。(←語弊があったらすいません…(^_^;))
実際の分かりやすい写真は下記の通りです(๑˃̵ᴗ˂̵)
簡単に言うと、磁石とコイル(導線)があれば、電気(誘導電流)が産まれるぜっ!!ってことですwww
なんとムービングコイル型のマイクは「小さな発電機」なのです!!!((((;゚Д゚)))))))
マイクの中には磁石があり、その周りにボイスコイルという導線とダイアフラム(振動板)が設置されています。
音(空気の振動)により、磁石の周りにある、ダイアフラムとボイスコイルが振動(細かく出たり入ったり)することによって、電気が生まれ、ボイスコイルに音という名の電気信号となって、流れていくわけです!!!
分かります???この説明???
ちょっと粗い作りですが、アニメーションを作ったので参考にして下さい(๑╹ω╹๑ )
ちなみにスピーカーの構造はこの仕組みの真反対、つまりは逆のことをします。
フレミングの左手の法則(電動機、モーターなどに使われる)を使用するのです。
簡単に言うと、コイルに電気流して、スピーカーのユニットを振動させて、音(空気の振動)を作りだすって感じです♬
ダイナミックマイクの特徴
ダイナミックマイクの特徴を、リストアップします!!
- 湿気や衝撃に比較的強い!
- 繊細な音の収音はコンデンサーマイクには劣る。
- 比較的ハウリングに強く、収音時に扱いやすい。
- 比較的、安価である。
ダイナミックマイクは、ボイスコイルという比較的大きなものを空気の振動で動かすという構造のため、細かい動きについて行きづらく、音質的に高みは目指せません…;;(∩´~`∩);;
しかし、丈夫であることやハウリングへの耐性の強さから非常に扱いやすく、PAの現場では重宝されているマイクです!!
ダイナミックマイクの種類
非常〜〜〜〜〜に、たくさんの種類のマイクがあります。製造しているメーカーさんもたくさんありますし。ここでは、ほんのごく一部を紹介致します。
SM-58(SHURE)
めっちゃくっちゃ有名なマイクです!!このマイクを持っていないPAカンパニーはおそらくないと思います。それくらい扱いやすく、優秀なマイクです。
THEスタンダードですね。SHURE(シュアー)というメーカーのボーカル用マイクです。
SM-57(SHURE)
こちらもSHUREのマイク。SM58との違いは、楽器用のマイクであること。
THEスタンダード楽器用マイクですwww
MD421(SENNHEISER)
SENNHEISER(ゼンハイザー)のマイクです。通称クジラと言います。日本のPAカンパニーでは、クジラで通じます。が、海外は無理でしょうwww
元はボーカル用のマイクとして開発されたようですが、今ではドラムのキック用(バスドラム)のマイクとして親しまれています。低音域を豊かに収音できることに加え、中高音域まで幅広くカバーできることにより、キックのアタック感などを良い感じに再現してくれます♬
ビーダーがベチっと皮(ヘッド)を叩く音を綺麗に拾ってくれるわけです。
その他、メーカーなどの紹介
マイクメーカーもたくさんありますので、簡単に紹介します。
- SHURE(シュアー)・・・アメリカ
- SENNHEISER(ゼンハイザー)・・・ドイツ
- audio technica(オーディオテクニカ)・・・日本
コンデンサーマイクが有名なメーカーは後述しますね♬
コンデンサーマイク
音質が良く、PAの現場でも使用されますが、レコーディングなどハウリングのリスクが低いシチューエーションの方が大いに力を発揮できるマイクです。
コンデンサーマイクの構造
コンデンサーマイクはその名の通り、コンデンサーの原理を利用して、電気信号を取り出します。
まず二枚の金属板に成極電圧を加えて、二枚の金属板の間に静電容量を貯めておきます。そして、前側の金属板が音に合わせて振動することによって二枚の金属板の距離が変わり、合わせて静電容量も変化します。この静電容量の変化によって、電気信号を生みだすという構造です。
コンデンサーマイクの場合、一枚目の金属板をダイアフラム(振動板)という薄い金属箔などを使用します。二枚目の金属板は固定電極(バックプレート)と言います。
また、静電容量を貯めるための成極電圧にはファンタム電源が使用されます。
少しでも分かりやすくなればと思い、アニメーションを作成しましたので、ご覧ください♬
コンデンサーマイクはデリケートなマイクとしても有名ですね♫
また、ダイナミックマイクよりも大きな出力を得られます。
コンデンサーマイクの特徴
使用する上で絶対に必要なものもありますので、特徴をリストアップしつつ、重要なものは赤字で書きまーす!!
- ファンタム電源が必要!!!
- 音質が良く、高音域において特に繊細に収音できる。
- 湿気や衝撃に弱い!!
- 構造により小型化しやすい。
- 比較的、高価である。
構造で述べましたが、コンデンサーマイクは静電容量の変化を電気信号として取り出します。
それゆえ、静電容量を溜めておく必要があり、そのために、常に電源を供給してやらなければなりません。
そこで、使われるのがファンタム電源と呼ばれるものです!!!
ミキサーなどには、ファンタム電源を供給するためのボタンが付いてるものがほとんどなので、コンデンサーマイクを接続したチャンネルの「+48v」って書いてあるボタンをポチッと押せば使えます♬
ボタンを押した際に大きな電気が流れてバツって音が出ますので、くれぐれもフェーダーなど下げた状態でボタンをポチって押しましょう。結構でかい音がスピーカーから出て破損にも繋がりますので:(;゙゚’ω゚’):要注意です!!!
また、コンデンサーマイクは、音質が良い分、ハウリングもしやすいので、イコライザーなどでしっかりと調整することが必要です。(PAで使う時の話です♬)
まぁ、一番の特徴は、何と言っても音が良いっっ!!!ってことでしょうwwww
コンデンサーマイクの種類
コンデンサーマイクにも様々な種類があります。手で持つハンドマイクもありますが、今回は割愛します♬手で持たないタイプのコンデンサーマイクを紹介します(๑˃̵ᴗ˂̵)
U87(NEUMANN)
プロユースのレコーディングスタジオには必ずといっていいほど置いてある名器です。
お値段も去ることながら、音質の良さはお墨付き(๑╹ω╹๑ )
C414(AKG)
AKGのコンデンサーマイクは他にもたっっっくさんありまして、PAの現場でも大活躍しています♬
ドラムセットのトップや、ピアノや、弦楽器や…挙げればキリがありませんが、ダイナミックマイクでは拾いきれない繊細な音を収音する時に大変重宝します♬
C-38B(SONY)
通称サンパチ。落語や漫才といったものから、和楽器など、和物の収音に多く用いられるマイクです。
原音に忠実な音を再現するという説明もありますが、個人的なイメージは、温かみがあって、少し乾いた感じの音がするマイクです♬
その他、メーカーなどの紹介
コンデンサーマイクが有名だぜっっ!!っていうメーカーをいくつか紹介します。
- AKG(アカゲ)・・・オーストリア
- NEUMANN(ノイマン)・・・ドイツ
- SONY(ソニー)・・・日本
- RODE(ロード)・・・オーストラリア
ちなみにAKGはオーストリアのマイクです。オーストリアの公用語はドイツ語です。ドイツ語の発音によりA(アー)K(カー)G(ゲー)となりまして、日本では「アカゲ」と呼ばれるんです♬
マイクを扱う上で知っておきたいこと
マイクの種類の一部を紹介してきました。簡単にまとめますと…
- マイクロフォンは音を電気信号に変換する変換器!!!
- 大まかに分けるとダイナミック型とコンデンサー型がある!!(他にもあるけどねww)
- ダイナミック型は、頑丈で音質的にもPAで扱いやすい!!!
- コンデンサー型は、音質が良いけどハウリングしやすいからEQで調整する!!
- マイクにはたくさんの製造メーカーや種類がある!!
ここまでの話はこんな感じですね♫
マイクに対する考え方
ここからは個人的な見解フルMAXでいきます(`・ω・´)
上でも述べたようにマイクには与えられた役割があり、構造の違いがあり、種類もあります。
マイクの選定には、それぞれオペレーターの考えがあって決められます。
初心者の方は、おそらく悩むことが多いと思います。
私がまだペーペー(新人ってことね♫)だった頃のエピソードをお伝えしますね。
エピソード1
私が若かりし頃、とあるギター演奏のオペを任されました。その時のお話です。
ちなみに上司は怖い方でした…(^_^;)
今度のPA現場ではお前が好きなマイクを持ってけばええよ。
えー、、好きなマイクって言ってもなSM57くらいかなー。。。
やっぱ、57くらいが妥当っすかね??どうですか??
∑(゚Д゚)好きなマイク持ってってええっちゅうのに57???アホかお前!!
す!すいません!!:(;゙゚’ω゚’):いつも使ってるマイクなので…。
ん、じゃあ、とりあえずマイクの音をヘッドフォンで聴き比べてみーや!!
は、はい。お話聞いて頂きありがとうございましたっっ!!
というわけで、早速ヘッドフォンにてSM57とC414の音を聴き比べてみました…。
いざ、聞いてみると、音の違いは歴然でした!!!キメの細かさというか、解像度というか、再現性というか…。C414の方が圧倒的に密度が細かく滑らかな音がしました。
例えるなら、ハイビジョンと8Kの差というか、肌の調子がいい時と肌が荒れてる時の化粧乗りの違いというか…分かります???
まぁ、こんなに違うんかっっ!!ってのを肌で感じることができました。当然上司には、
すいません…今度の現場は、414を持って行かせて下さい。m(_ _)m
そりゃそうやろ。持って行けー。
ってな具合で、高いマイクはそれだけの価値があることを痛感したお話でした。
とはいえ、値段では決められない部分も大にしてあり、そのマイク特有のキャラクターみたいなのがそれぞれにあったりします。
これはカタログや仕様に出ているものからは完全に読み取ることは難しく、やはり実際に音を聞くということが手っ取り早く、一目瞭然でもあります。
PAで大切なこと
マイクについて述べてきましたが、どんな良いマイクを使用したところで、プレイヤーやお客さんが満足し、感動せねば意味はありません。
予算の兼ね合いなどもあり、好きなマイクをいつでも使えるとは限りませんし、何より、演奏者が気持ちよく演奏できることが一番大切だと思います。
演奏者がステージに集中できれば、良いステージになり、お客さんも感動できるでしょう。
その大前提の上にマイクの選定で更に良い音を届けられれば良いのだと思います。
まず、大切なのは演奏者とのコミュニケーションであり、気遣いであると痛感しております。
あと、高いマイクがなんでもカバーできるかというとそんなことは全くありません!!先にも述べたように、マイクにはキャラクターのようなものがあり、それぞれに使い所というか、これはこのマイクでなきゃ!!みたいな時があります。逆に高いマイクではその音はだせないのです…(^_^;)
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