【PA基礎④】マイクロフォンについて+α

PAのあれこれ

どうもーJoe満(ミツル)です!!

今回は、マイクロフォンにまつわる補足的なお話をさせて頂こうと思います!!

前回はマイクロフォンの種類について話をしてきました。

前回は、マイクの仕組みについてお話しました

指向性について

マイクロフォンには指向性というものがあります。ほとんどのものが単一指向性と呼ばれる指向性を持っていますが、用途により他の指向性も使用されることがあります。

主に下記のような指向性があります。

  • 単一指向性
  • 双指向性
  • 無指向性

単一指向性(カーディオイド)

単一指向性とは、マイクが向いている方向の音を集音する時に使われるものです。

カーディオイドともいいます。

先にも述べたように多くのマイクがこれに当たります。

メーカーや種類によって、同じ単一指向性でも、角度やらが少しずつ違うので、スペック(仕様)を確認したり、実際に音を聞き比べてみたりすると良いですね。

図で表すと下記のようになります。

双指向性(バイディレクション)

前と後ろの二方向の音を集音する時に使われるものです。

バイ–ディレクションともいいます。

対面での会話などで使用すると良いかもしれません。が、入力は一つなので、声量の違う二人の録音では、音量調整がうまいこといかないかもしれませんね…(^_^;)

図で表すと下のようになります。

無指向性(オムニディレクション)

全指向性とも呼ばれます。指向性を持たないと表現されることもあります。

全方向の音を集音するマイクです。

オムニ–ディレクションともいいます。

PAではハウリングの原因となるのでほとんど使用されないでしょう。

ラジカセなどについているマイクは無指向性のものが多かったりします。

図で表すと下のようになります。

単一指向性の種類

上に挙げた単一指向性については、さらに細かい種類に分けられます。

どのように分けられるかと言いますと、その指向性の鋭さなどで種類が分けられます。

サブカーディオイド

単一指向性と無指向性の間の子(あいのこ)みたいな指向性ですwww

スーパーカーディオイド

単一指向性(カーディオイド)よりも少し鋭い指向性です。

その分、後方の指向性が出てきます。

ハイパーカーディオイド

スーパーカーディオイドよりも更に鋭くなった指向性です。

その分、さらに後方への指向性が強くなってきます。

ガンショット

マイクの向いている方向に鋭い集音性がある指向性です。

テレビのロケのシーンなどでよく見られるガンマイクがこれにあたります。

狙ったポイントの音を集中的に集音できますが、ポイントがずれると極端に音を録れなくなるので、相応の技術が必要になりますね(`・ω・´)

マイクの様々なスイッチ類

マイクには様々な種類のスイッチが付いているものがあります。そのスイッチ類について話を進めていきますっ!!

PADスイッチ(アッテネーター)

単純に音量を下げるスイッチです。

音量の単位はdB(デシベル)で表されます。スイッチには、dBで表記されており、どれくらい音量を下げるかを表します。

左側がPADスイッチ、右側がローカットスイッチ
右側がPADスイッチ、左側がローカットスイッチ
  • 0dB・・・音量を下げない設定(基本の位置)
  • -10dB・・・10dB、音量を下げる
  • -20dB・・・20dB、音量を下げる

基本的には0dBで使用します。大きすぎる場合は、少しずつPADを入れていく感じですね♫

ローカットスイッチ

低音をカットするスイッチです。マイクが拾う低い帯域の周波数をバッサリカットしてスッキリした音にする目的があります。

コンデンサーマイクは特に低音もしっかりと集音しますので、ザックりカットした方が扱いやすい音になったりもします。

目的に応じて設定するようになりますね。

  • 0(line)・・ローカットしない。
  • 40Hz・・・40Hz以下の低音をカットする。
  • 80Hz・・・80Hz以下の低音をカットする。
  • 160Hz・・・160Hz以下の低音をカットする。

スピーチなど低音が不要の場合は160Hzくらいいれても良いですが、音楽ものの場合、入れすぎるとペラペラな音になってしまう恐れがあり、注意が必要です。

ちなみに、MD421というマイクはロールオフスイッチ(回転式のスイッチ)が付いており、ローカットができるようになっています。S→ローカットするM→ローカットしない

ちなみに個人的な見解ですが、Sがスピーチの略で、Mがミュージックの略だと思ってますwww違ったらごめんなさい(^_^;)そしてご存知の方がありましたら正しいものを教えて下さいwww

MD421

指向性切り替えスイッチ

マイクによっては指向性が切り替えられるものもあります。

先程も記述したように、マイクには指向性というものがあります。

この指向性をスイッチにて切り替えられる種類もあり、用途によって使い分けます。

上の指向性について記述したようにマークによって指向性が割り当てられており、切り替えができるようになっていたりします。

ちなみに上の写真はオムニ、カーディオイド、スーパーカディオイド、ハイパーカーディオイド、バイディレクションの順となっております。

マイクロフォンの様々な効果について

マイクロフォンにはその構造などにより、様々な効果が現れます。その効果をご紹介します。

近接効果

単一指向性のマイク特有の現象(効果)です。

これはマイクを音源に近づければ近づけるほど、低音域が増大するという現象になります。

上手なボーカリストはこの近接効果を利用してマイクを近づけたり、遠ざけたりして、低音をコントロールしています((((;゚Д゚)))))))ス、スゴイ!!

ここで、合わせてマイクの持ち方で大切なことをお伝えします!!

マイクのグリルの部分を手で包み込むようにして持つのは、PA的には良くないことになります…(^^;;

なぜかと申しますと、せっかくの単一指向性がグリルを塞ぐことによって、無指向性に近づくからです。

無指向性になると、ハウリングのリスクも上がりますし、近接効果が得られず低音のないペラペラな音になってしまうからですっ!!(`・ω・´)

タッチノイズ

これは、マイクに触れることによってボコボコいったりするノイズのことです。PAでは致し方ない部分もありますが、さすがにレコーディングでは手でマイクを持たないですよね。

レコーディングでマイクをスタンドに立てる理由の一つがこのタッチノイズ防止があると言えます。

ハンドリングノイズとも言いますね。

ポップノイズ

こちらは、風などにより、マイクの振動板が異常振動することによって起きるノイズのことです。

これは「自然の風」以外にも、「人声」によるものなども含まれます。特にパピプペポの発音の時に起こりやすいです。

ノイズとしては「ボボボボ」みたいな音で、マイクに息を吹きかけたことがあるヤンチャな方であれば想像に難しくないでしょうwww

これを防ぐものとして、ウインドスクリーンやポップガード、ジャマーなどがあります。総じて「風防」と言ったりします。

ポップガード
ウインドスクリーン
ジャマー

スポンジや毛などで風を防ぐのですね。

まとめ

マイクの豆知識的なお話をしてきましたが、いかがだったでしょうか?

この他にも細々したことを挙げればキリがありませんが、いろんな要素がマイクにはあったりします。

以前にも書きましたが、マイク一本一本に特性があり、キャラクターのようなものがあります。

絶対的に良いマイクは存在しないように思います。得意なこともそれぞれですし、人によっての好みにも左右されます。

マイク選びに正解はないと思いますが、それぞれの特性を把握し、理解した上で選定したいものです。

それを実現するためには、とにかく触って、使って、経験することが一番の近道かもしれません。

PAに興味を持たれている方はまず関心を持ってマイクを見てみると良いと思います。いろんな人に話を聞くのも良いですよね。

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